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中学部 国語○班 学習指導案

この指導案は、私の国語・数学グループを指導した教生が授業したものです。教生の承諾を得て掲載します。
私が手直ししたり、省略したところもあります。
授業後の反省としては、1時間でする授業としては中身が多すぎたことが挙げられます。
しかし、導入の教材や、コンピュータのファイル上の教材はよくできていました。
生徒達も意欲的に取り組んでいました。
日時 平成12年 月 日( )
 13:20〜14:10
場所        ○○学習室
                   授業者    教生 ○○○○
1. 題材名 「文章を書こう」

2. 題材について
 自分をわかってもらいたい、自分の気持ちを表現したい、という思いは、誰もが持っている欲求である。人間は、自己を表現し、お互いに理解しあうことで、共に成長していく。しかし、気持ちを表現する術を持たなくては、相手に真意を伝えることはできない。作文や、手紙を書くことは、相手に伝えようと目的を持って表記するため、子どもたちの感情表現を豊かにする。更にそれをパソコンで活字に表すことによって、子どもたちの学習意欲を高め、表現力を高めるのに役立つ。
パソコンは、自分の書きたい文字が読めれば、キーボードで入力するだけで、あらわしたい文字や、文が容易に画面に現れる。自分の思いが容易に、しかもきれいに表わすことができるということは、子どもたちの"自己を表す喜び"を生み出すことに通じると考えられる。
本題材は、手紙や文章を書いてパソコンのワープロソフトで入力するという活動を通して、漢字を使った文、わかりやすい文が書け、より豊かに自己表現ができることをねらいとしている。

 本グループは、3名〔1年生2名、2年生1名〕で、構成されており、どの生徒とも音声言語による意思表示や、簡単な漢字、ひらかなの読みはできる。また、パソコンに対する興味は強く,自らパソコンを使って何かをしようとする態度が見られる。3人のうち,1人は,最近ワープロを購入し,さらに意欲が高まっていることが感じられる。

 これまで、手紙は母の日に「お母さんへ」という題材で2時間に渡って取り組んだ。これは、一定の文章を用意し、所ところあてはまる個所を選択して下書きをし、それをパソコン入力したものである。母親に渡すということで、目的もはっきりしまた手紙で気持ちを視覚的なものにして伝えることで、相手の喜びにもなることを知った。
今回は、運動会の思い出を書くことで、文章を書く経験を増やし、「鉛筆で書く」以外にもパソコンでの文字入力によって、表現できることがわかるようにしたい。

 指導にあたっては、本人たちと関係のある運動会の写真を用意し、それを見ながら文を書いていくようにしていく。そして、子どもたちが表現したいと思う内容を、できるだけ用いていきたい。書くことで、自分の気持ちを相手に表現できるようにしていきたい。
また、活字を入力する喜びを味わうようにするため,細かな文法上の間違いや,下書きの時点での字の間違いなどはあまり指摘せず、細かな形式にとらわれないようにするが、誤字が目立つようであれば適度に訂正していきたい。
 また、パソコンの扱いにつまずき、不安を抱いたり,学習意欲を失わないように,随時言葉かけを行い,指導していくように心がけていきたい。

3.題材の目標
○ 文章で書き表すことで、相手に自分の気持ちを表現する喜びを味わうことができるようになる。
○ パソコンへの興味・関心を高め,簡単な操作をして文字入力ができるようになる。

4.題材の計画 

作文内容 時間 パソコン入力
母の日「お母さんへ」1 1時間
母の日「お母さんへ」2 1時間
運動会の思いで1 1時間
運動会の思いで2 1時間〔本時4/4〕

5.本時の計画

(1) 本時の目標
○ 運動会のことを思い出して、文章にすることができる
○ パソコンを使って,文章を入力することができる。

(2)本時の展開
 時  学習活動 学習内容 支援上の留意点 備考
導入
8'
1. はじめの挨拶をする
2.本時の学習を知る
・授業の始まりを知る


・運動会のことについて書くことを知る
・活動の流れを知る
 (鉛筆で書く)
    ↓     
 (パソコン入力)
・パソコンの所にいくときは、今は使わないことを言い、席に着くように促す

・日にち、関係のある写真を提示して、運動会のことだと気づくようにする
・鉛筆書き用の用紙を提示し、書き方や、注意事項を言う

・パソコンの画面の様子ものべ、完成までを見通しをもつようにする



・日にち、写真の色紙
展開
35'
3.内容を考える.


















・運動会のことを思い出す



















・写真を見て、言葉かけを行う

○○さん
何の種目?
○○さんはどうしたの?何のダンス?何のまね?
誰とダンスしたの?

△△くん
何委員をしてたかな?
どんな仕事をしたの?
一緒にいる人は誰?
何のダンス?誰とダンスしたの?楽しかった?

☆☆さん
何の種目?
一緒に走ったのは誰?何位だったの?
何のダンス?誰とダンスしたの?楽しかった?

・写真以外のことはできるだけ避けるように心がける
・話がそれそうな時は、写真を見るように促す
・鉛筆書き(下書き)の用紙

















4 鉛筆で下書きをする. ・用紙に書き込む
・話したことを書くように促す
・書くことが困難な生徒には、見本を書いて、提示する
・漢字、カタカナの書き方を尋ねてきたら、見本を書いて提示する
・鉛筆が進まないときは、写真を見て先と同じ言葉かけを行う
・見本を書くための紙、ペン
5 パソコンで入力する ・下書きを見て入力する ・一太郎ソフトで、あらかじめ文書スタイルを決めておく。文字は大きくしておく。
・文が連なって読みにくい時は、単語間を調節する

・△△くん、☆☆さん
最初変換は無理に行わず、必要なもののみ一緒に行う
・コンピュータ(一太郎ソフト)
まとめ
7'
6 発表する
7 終わりの挨拶をする
・書いたことを確認する(発表する)
・何の写真があったか?何を書いたか?
・カラープリンター
・プリントアウトの紙

 6.生徒の様子と個人目標、及び手立て      
氏名・学年・性 生徒の様子 本時の目標 手立て
省略 省略 ○ パソコンに対する興味をより深める ○ 下書きや入力のときに「。」を意識するように促す
○ 本時は、やりやすいかな入力法を使うこととする
省略 省略 ○ 正しい表記の仕方を知る
○ パソコンに対する興味をより深める
○ 下書きや入力のときに「。」を意識するように促す
○ 入力した後読み返して、無理のない程度で一緒に訂正する
省略 省略 ○ 思ったことをできるだけたくさん表すことができる
○ 正しい表記ができるようになる
○ 言葉かけを多くして、いろいろなことを書くように促す
○ 入力した後読み返して、無理のない程度で、改正するように促す
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