Leeの特別支援教育
養護学校の作業学習

  リサイクル活動をしよう  

ここでは私の在職中、平成18年から始まった環境教育の中で行われたリサイクル活動について紹介します。
これは総合的な学習の一環として行われたものですが、考え方によっては作業学習としてもできると思います。

 総合的な学習「ハートフル活動をしよう」


○実施回数 月曜日に15回ほど および 特設で1週間を2回ほど (うろ覚えですみません)

○グループ  中学部生徒全員を2グループに分ける(実際には班に名前がついています)
        リサイクル班・・・・新聞回収および空き缶つぶし
        花壇班・・・・・・・・学校や近隣の花壇に花を植える
        美化班・・・・・・・・学校や近隣の掃除

2 リサイクル班の内容

○学部のPTAと連携した形をとる。
   まずお知らせで、新聞やアルミ缶を持ってきていただくようにお願いをする。お知らせはチラシを数回出す。
   学部便りでもお願いや報告をしました。
   養護学校では保護者が子どもを学校まで送迎することが多く、新聞や空き缶を車に乗せて持ってきてくれました。
   古新聞等の資源物を一時的に置く場所を決めておきます。雨に濡れない場所がいいでしょう。

○生徒の活動
   これは自主活動として資源物の一時置き場から、広い置き場に運びます。
   新聞などがたくさんあるので、一輪車やリヤカーで運びました。
   生徒は2,3年生に声を掛けると喜んでやってくれました。ほめることを忘れないようにします。

   ハートフル活動の日にはグループの全員でこの運搬活動をします。
   校内の紙類、段ボールなども集めます。
   また、空き缶は整理して「空き缶つぶし」でつぶします。
   空き缶は必ずしもつぶす必要はないのですが、この活動は生徒にとって大変おもしろいようで、喜んでやってくれます。

○近隣との協力
   近くのスーパーや大学にお願いして、資源物を集めて回りました。
   段ボールなどが集まりました。大学ではシュレダーにかけた紙が出ました。

○市の「再生資源集団回収助成制度」の活用
  市によって違うかもしれませんが、このケースでは市の「再生資源集団回収助成制度」を活用しました。
  (市によっていろいろかとおもいます。これは熊本市のサイトです)
  P
TA活動と連携して申し込みました。

  近くの回収登録業者を指名します。電話すると業者が回収に来てくれます。
  トラックが入りますので、安全面には注意しましょう。
  市役所に資源の回収報告を出すことにより助成金が出ます。
  お金については計画を出す段階から考えて、学校の了解を得ておく必要があります。
  助成金は会計をつけPTAとも相談してお金の使途を考えましょう。
  生徒に還元できるといいと思います。
  一部を生徒が喜ぶ「お楽しみ」にも使うとやりがいを感じるでしょう。

3 リサイクル活動の意義

   最近は地球環境を守るための環境教育が重要性を増しています。
   新聞、段ボール、空き缶などのリサイクルは地域や小学校などでも以前から行われていました。
   養護学校でもこのような形で取り入れれば、いい環境教育になると考えます。
   また、収集や空き缶つぶしなどは、子どもにとっても体を使った楽しい活動です。
   自分たちの活動が学校、地域、大きくは地球にとって役に立つと思えるのは、素晴らしいことだと思います。
   
   また、「作業学習」としてのリサイクル活動を考えてみます。
   「作業学習」では「生産活動」が主でした。作品を作り上げることでいろいろな力をはぐくみ、作品完成の喜びを感じることができます。
   一方「リサイクル活動」では作品を作り上げるということがありません。
   しかしながら、時代は「生産」という活動だけでなく、「環境の保護」という活動も大切な仕事になりつつあります。
   助成金制度を使えば、お金も生まれますので、職業教育としての意味もあると思います。
   

   そこで作業学習の中にも何らかの形で「リサイクル活動」を取り入れることができるでしょう。 
   実際、養護学校のサイトを見ると、作業学習に取り入れている学校もあるようです。
   ただし、作業学習の作業種に取り入れる場合も、毎回リサイクル班になるのでなく、他の作業種も経験できるような班編制が必要でしょう。
  
   ご意見や質問がありましたら、掲示板でお願いします。  (平成20年3月記)


           

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